「年の差10歳上の年下攻め、お坊ちゃんと世話係で下剋上」という萌える設定がぎゅっと詰め込まれた山田ユギの『我らの水はどこにある』。
最後まで読んでもタイトルの意味があんまり分からなかったのですが、それはよくあることなので、とりあえずは表紙のめがねに萌えておきましょう。
地元の名士の先妻の息子竜彦と逆援していて世話係だった至は、5年前に後妻に邪魔にされ全寮制の学校に入れられた竜彦が行方不明になったと聞き、捜索を命じられます。
記憶の中の竜彦坊ちゃんは、17歳にしてヒゲにタバコのどちらかというとワイルドな野生児に変貌をとげていました。
竜彦は探しにきた至を押し倒し、やらしいことをかまして「田舎に帰れ」と告げます。
竜彦のまわりには事情持ちの親友にその姉、怪しい探偵など謎があって・・・。
5年ものすれ違いを思うとじれったくも切ないですが、徐々に誤解が解けていくようすが王道ではあるもののきゅんときます。
タイミングよく親友に隠されていた手紙が見つかったりするのもお約束。
やはり誤解は解けないと気持ち悪いですからね。
出会いから徐々に二人の気持ちが盛り上がる様子や、竜彦の至に対する執着がたまりません。
やはり世話係と坊ちゃんというのは永遠のテーマなのでしょう。
普通だったら世話係×坊ちゃんになるのがセオリーにも思えますが、立場が上のはずのお坊ちゃんが、受けのことを一身に思う姿はときめきますよね。
至は飄々としていて、お金が好きだとシビアなことを言ってしまう人ですが、実は世話好きでおせっかいを焼いてしまいます。
竜彦の親友に手を出されたり、知らない男に蹴られたり、そもそも竜彦坊ちゃんにすらめちゃくちゃされているので、よくよく考えればかわいそうな人なのですが、性格のせいかあまり深刻にはなりません。
ノリがコメディなので、暗い気持ちになることなく最後まで楽しめます。